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国税庁が財産評価通達を改正。歩道状空地の評価で新たな取り扱い

2017年7月31日

大規模の賃貸住宅を建設する人に対し、都市部の自治体などで公道の境界から一定の幅員の空地(歩道状空地)を確保するよう指導するところがありますが、このほど、国税庁がこの歩道状空地の相続税評価について新たな取り扱いを定めました。

 歩道状空地に対する相続税評価については、これまで国税庁は建物の敷地の一部として評価してきました。ところが、最高裁判所が今年2月28日に「本件各共同住宅の建築のための開発行為が被相続人による選択の結果であるとしても、このことから直ちに本件各歩道状空地について減額して評価をする必要がないということはできない」などとして、原告(納税者)の請求どおり私道と同じ取り扱いをすべきとの判決を下しました。
 今回国税庁が定めた取り扱いは、その判決に沿ったものとなっています。そもそも歩道状空地の相続税評価を巡る今回の争いは、国税不服審判所が「問題の歩道状空地について建築基準法上の道路に該当しないため道路内の建築制限を定めた建築基準法第44条の適用を受けるものではない」と認定し、歩道状空地が整備された経緯を辿って「開発行為の許可を受けるにあたり整備を求められていることを了解したうえで整備したもので、自ら使用・収益する権能を制約することを選択したものといえる」から、その「制約は第三者の通行の用に供されている限度にとどまる」と判断したことに対し、納税者が不満を抱いて提訴したものです。
 訴状で納税者は、国税不服審判所が「共同住宅を戸建住宅に用途変更する場合において、歩道状空地を廃止することに法令上の制限はないのであるから、相続の開始日において歩道状空地は共同住宅の敷地として意義及び権能を有していたというべき」として、歩道状空地を「貸家建付地として評価するのが相当」としたことは誤りであると指摘していました。

 このほど最高裁判所が、原告の請求を認めて歩道状空地を私道と同じように評価すべきとの判決を下したことから、国税庁は財産評価基本通達を改正し、「@都市計画法所定の開発行為の許可を受けるために、地方公共団体の指導要綱等を踏まえた行政指導によって整備され、A道路に沿って、歩道としてインターロッキングなどの舗装が施されたものであり、B居住者等以外の第三者による自由な通行の用に供されている歩道状空地については、財産評価基本通達24(私道の用に供されている宅地の評価)に基づき評価する」との新たな取り扱いを定めました。

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国税庁が電話相談センターを開設するなど消費税軽減税率制度導入対策講じる

2017年7月31日

大阪府が税金の収納事務を委託している大手コンビニエンスストアの加盟店(A堺土塔町店)で納付された平成29年度の自動車税が、従業員によって着服されたことがこのほど判明しました。

 2019年10月1日から消費税の税率が10%(現行8%)に引き上げられるとともに、消費税の軽減税率(8%)が導入される予定です。スムーズに事を運ぶため、国税庁がこのほど消費税軽減税率電話相談センターを設置するなど新たな施策を展開し始めました。
 消費税の軽減税率制度では、適用対象品目が酒類を除く食品全般にわたることや正規の税率と軽減税率とに関する税額計算などが複雑になることから、納税者から質問や相談が殺到することが予測されます。そのため、国税庁ではこのほど消費税軽減税率電話相談センター(軽減コールセンター、電話番号0570-030-456)を設置しました。土日祝日を除く平日の9時から17時まで相談を電話で受け付けるとしています。
 また、全国の国税局・税務署が、地元の自治体や商工会議所、税務協力団体などとの共催で、今年9月上旬から12月上旬にかけて消費税軽減税率制度説明会を開催することにしています。参加を希望される方は、最寄りの税務署または国税局にお尋ねください。
 さらに、国税庁ではホームページに消費税軽減税率制度のページを開設し、リーフレット「よくわかる消費税軽減税率制度」を掲載しています。12ページにわたる同リーフレットは、軽減税率の適用対象品目から帳簿や請求書等の記載と保存方法、軽減税率対策補助金制度などまでイラストや図表などを使って全ページカラーでわかりやすく説明しています。

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国や自治体が管理する個人情報とマイナンバーとの連携構築作業始まる

2017年7月24日

国や自治体が管理する個人情報をマイナンバーで結び付ける情報連携とマイナポータルの試行運用が7月18日にスタートしました。3カ月程度の試行運用期間を経て本格運用に移行する予定です。

 国がインターネット上に立ち上げたマイナンバー制度の個人向けポータルサイト「マイナポータル」では、行政機関同士がやりとりした個人情報の履歴を確認することができたり、各種情報保有機関から自分に配信されるお知らせを受信したりすることも可能になります。さらに、あなたにあったサービスの検索ができたり、行政機関や民間事業者へのオンライン申請・オンライン決済などもできるようになります。
 こういったサービスが受けられるようにするためには、まず国や自治体が管理する個人情報をマイナポータルに結び付ける情報連携という機能を構築しなければならないわけで、今回はその構築作業を約3カ月間で終えようとしているわけです。
 さらに、マイナポータルと国税の電子申告・納税システム(e-Tax)や、民間送達サービス(MyPost)と連携していることから、マイナンバーカードを市区町村で作って、そのカードをパソコンにつないだカードリーダーに通してログインすることで、マイナポータルからe-Taxへのログインや、マイナポータルのお知らせ機能で民間送達サービスに届いた資料が確認できるようになります。
 今回の試行期間でそういったマイナーポータルの仮り運用も行われることになっています。

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大阪府内のコンビニ店で従業員による自動車税の着服事件発生

2017年7月24日

大阪府が税金の収納事務を委託している大手コンビニエンスストアの加盟店(A堺土塔町店)で納付された平成29年度の自動車税が、従業員によって着服されたことがこのほど判明しました。

 去る7月12日から13日にかけて、A堺土塔町店から大阪自動車税事務所に送付されたリストに掲載のない納税者5名から、「堺土塔町店で納付したが、督促状が届いた」との問い合わせが大阪自動車税事務所にありました。また、A堺土塔町店においても納税者2名から同様の問い合わせがあったそうです。
 そこで、コンビニエンスストアの本部では連絡先が不明であったため、大阪府を通じて問い合わせをしてきた納税者に会い詳細を聞きとり調査したところ、不適切な収納事務が行われていたことを確認しました。
 その不適切な収納事務とは「レジのバーコード読取り機で自動車税納付書のバーコードを読み取り、納税者から自動車税を収納して、領収書を発行した後に、レジから収納の中止処理を行い、当該自動車税を着服(9名10件)する」といったものです。
 この手口だけでなく「バーコードを読み取らずに納税者から自動車税を収納し、領収書を発行した後、当該自動車税を着服(9名9件)する」という荒っぽい手口もありました。
 平成29年7月14日、A堺土塔町店のオーナーよって、大阪府警察西堺警察署に被害届が提出されています。一方、大阪府は、コンビニエンスストアの本部に対し、再発防止の徹底を強く求めるとともに、府税の収納事務を受託している他のコンビニエンスストアに対しても、同様の着服事件が発生しないよう適切に収納事務を行うよう要請しています。

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建設企業2万社を会員に持つ全建が30年度税制改正要望まとめる

2017年7月18日

全国約2万社の中小建設企業で組織する一般社団法人全国建設業協会(全建、近藤晴貞会長)が、このほど雇用促進税制や所得拡大促進税制など今年度で終了する税制の延長などを求めた平成30年度の税制改正要望を取りまとめました。

 全建が今回要望しているのは▽担い手確保・育成等に係る税制上の軽減措置(雇用促進税制・所得拡大促進税制)の延長等▽工事請負契約書に係る印紙税の撤廃▽中小法人の交際費課税に係る特例措置の延長▽中小企業者等の少額減価償却資産の取得価値の損金算入の特例の延長等▽欠損金の繰り戻し還付制度における中小企業者等に係る特例措置の延長▽新築住宅に係る固定資産税の減額措置及び住宅建設・売買に伴う登録免許税、不動産取得税に関する軽減措置の延長▽軽油引取税の課税免除措置の適用期限の延長―の7つです。
 いずれも地域の中小建設業にとって、経営を大きく左右する税制としていて、例えば、中小法人の交際費課税に係る特例措置延長を求める理由を見てみると、「交際費は近隣対策に要する費用は、地域住民や周辺の生活環境への配慮として発生する工事原価であるものの、一定基準に基づかない支払いなどは交際費と認定される場合が少なくない」としています。
 交際費課税に係る特例措置とは「飲食のために支出する費用の50%の損金算入、もしくは中小企業者等が支出する800万円までの交際費の損金算入のいずれかを選択適用できる」という制度です。同制度の延長を求める理由ひとつ取って見ても、税制が建設業に及ぼす影響がいかに大きいかを垣間見ることができます。

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「消費税率引き上げ三度目の延期はない」と経団連会長が安倍首相をけん制

2017年7月18日

このほど、一般社団法人日本経済団体連合会(略称=経団連)の榊原定征会長(東レ会長)が、記者会見で消費税率10%への引き上げを確実に実施するよう強く求めました。支持率低下で増税に弱気になりかけている安倍首相をけん制したものと見られています。

 榊原会長は、安倍首相が消費税率引き上げに消極的になっていることが取り沙汰されていることから「2019年10月に10%に消費税率を引き上げることは政権の公約であり、国際社会との約束でもある。すでに二度延期しており、三度目の延期という選択肢はない。経済界としては、是が非でも消費税率を計画通り引き上げるべきであると主張していく」ときつい口調で語りました。
 そして、自らが政府の財政制度等審議会の会長を兼務していることから「国の財政規律の確保、とりわけ2020年度のPB黒字化に向けて、2019年10月の消費税率10%への引上げは絶対に必要と考えている」との決意を表明。「税率を上げて喜ぶ方はまずおらず、低い方が良いと思うのが人の情であろう」と安倍首相の考えをくみ取ったうえで「今の国の財政状況や少子高齢化の現状をきちんと説明すれば、国民の理解は得られると思う」と諭しました。
 そして、支持率低下を気にするあまりに「国民に反対されることを懸念し消費増税を先延ばしにすることがあってはならない」とクギをさしました。さらに「高齢化社会において社会保障を維持させるためには消費税を増税する必要があることを国民に丁寧に説明していけば、納得が得られるし、国民の支持にもつながると思う」と付け加え、勇気づけました。

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国税庁が29年分路線価を公開。不動産業界団体から寄せられたコメントに注目

2017年7月10日

このほど国税庁が平成29年分の路線価図等を公開しました。これに対して、不動産業界団体の代表から寄せられたコメントに「日本経済の現状と今後の動向を垣間見ることができる」との声が聞かれます。

 路線価は相続税や贈与税の土地評価算定基準になるもので、全国の主な道路に面したおよそ33万3千地点について、1平方メートル当たりの評価額を国税庁が毎年1月1日の時点で評定しています。
 今回の路線価で一番注目されているのは、東京の銀座5丁目の銀座中央通りが4,032万円で、32年連続で日本一となったことです。これはバブル経済の影響を受けた平成4年の3,650万円を大きく上回る過去最高額で、東京オリンピック・パラリンピックに向けた再開発事業などを背景に、去年より26%も上昇しました。
 こうした路線価に対して一般社団法人不動産協会の菰田正信理事長は「今回発表された路線価は、全国平均が2年連続で上昇し、上昇率は昨年より大きくなるとともに、地方でも下落率が縮小した地域が多くみられた。こうした動きは、緩やかな経済の回復基調が続く中、都市部のみならず地方においても経済の活性化の芽が徐々に出始めていることが地価に反映されたものである」と評価しています。
 一方、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会の伊藤博会長は「中古住宅流通市場では、景気回復基調や金融緩和策、雇用環境の改善が追い風となり、概ね堅調に推移しているが、来年、各種税制特例措置の多くが適用期限切れを迎える。2019年には消費増税も控えており、足元の堅調な市場を維持するにはこれら税制特例措置の延長は不可欠だ」と政府をけん制しました。
 そして、空き家・既存住宅流通活性化の実効性ある措置として「空き家等の報酬を始めとする各種施策を国に大いに期待するとともに、本会としても、不動産最適活用を通じた地域の活性化や、インスペクション・瑕疵保険制度の普及促進による良質なストック形成、既存住宅流通促進に鋭意取り組み、持続的な経済成長に貢献したい」(伊藤会長)と抱負を述べています。

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財務省がコスト削減計画を発表。国税庁には法人税の申告でe-Tax利用率100%目指せ

2017年7月10日

財務省がこのほど、行政手続コスト削減のための基本計画を策定しました。国税庁関連では、電子申告の義務化が実現されることを前提として、法人税・消費税の申告について電子申告(e‐Tax)の利用率を100%に持っていくことを目標として掲げています。

 行政手続コスト削減のための基本計画は、規制改革推進会議「行政手続部会取りまとめ〜行政手続コストの削減に向けて〜」(平成29年3月29日)を踏まえて策定されたものです。財務省においては、たばこや塩などの産業行政で営業の許可・認可に係る手続きと、国税庁が取りまとめる民間給与実態統計調査や財務総合政策研究所による法人企業景気予測調査への協力という側面でコスト削減計画を策定しています。
 また、外局の国税庁についてもコスト削減計画を立てていて、中でも、e‐Taxの利用率アップで設定した目標数値に国税職員たちも驚きを隠せない様子です。具体的には、「電子申告の義務化が実現されることを前提として、大法人の法人税・消費税の申告について、電子申告(e-Tax)の利用率100%」とし、中小法人については「法人税・消費税の申告について、電子申告(e-Tax)の利用率85%以上。なお、将来的に電子申告の義務化が実現されることを前提として、電子申告(e-Tax)の利用率100%」を目指すとされました。
 ちなみに、平成27年度実績を見てみると全法人のe-Taxの利用率は法人税の申告において75.4%で、消費税の申告では73.4%でしたが、国税局調査部所管法人(原則、資本金が1億円以上の法人)については、法人税申告のe-Tax利用率は52.1%となっています。利用率100%という目標の達成が非常に難しいものであることを推し量ることができます。

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昨年6月末までの1年間で約11万者が納付誓約。国税の納税コールセンターの実績明らかに

2017年7月3日

税務職員を装った不審な電話と勘違いされやすいため、国税庁も納税者との対応に神経を尖らせている集中電話催告センター室(納税コールセンター)の平成27事務年度の実績が明らかになりました。このほど国税庁が公表した「国税庁レポート2017(日本語版)」に記載されています。

 平成27年6月までの1年間に全国の税務署に申告された国税は、課税額(徴収決定済額)が約62兆7,000億円であったのに対し、このうち年度内に国庫に納付された税金(収納済額)は約61兆9,000億円で、その収納割合は98.8%でした。
 国税が納期限までに納付されず、税務署によって督促状が発付されたものは、平成27年度末時点で約9,774億円となっています。
 こうした新規滞納事案について納税コールセンターで幅広く所掌し、ダイヤルをプッシュすることなく担当の税務職員が電話で通話できるシステムを活用した電話催告等を行うことにより、平成27(2015)年7 月から平成28(2016)年6月末までの1年間で、催告対象約83万者のうち、約59万者(71.2%)が完結し、約11万者(13.7%)が納付誓約となっています。
 滞納処分の執行は、滞納者の権利・利益に特に強い影響を及ぼすことから、国税当局では滞納整理に当たって、事実関係を正確に把握した上で、差押え、公売等の滞納処分を行っています。なかでも、近年注目を集めいているのが、国税庁が民間のオークションサイトを利用したインターネット公売です。
 それについて平成28年度は、4 回のインターネット公売を実施。その結果、延べ約4千人が参加し、自動車、宝飾品、不動産など約400物件が売却され、その売却総額は約5億円となっています。

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今年も消費税の軽減税率導入廃止などを求める―日税連の平成30年度税制改正に関する建議書

2017年7月3日

日本税理士会連合会(日税連、が平成29年6月22日に開催された第1回理事会において、「平成30年度税制改正に関する建議書」を決定しました。今回の最重要建議として、消費税の軽減税率制度を批判しています。この建議は毎年行われている税制改正に大きく影響をあたえているものだけに注目を集めいています。

 今回の税制建議書には次のような改正要望を最重要課題としています。
 まず、1番目で要請しているのが「消費税における単一税率及び請求書等保存方式の維持」です。軽減税率(複数税率)制度は、区分経理等により事業者の事務負担が増加すること、逆進性対策として非効率であること、財政が毀損し社会保障給付の抑制が必要となること等の理由から廃止を求めています。
 次に、要請しているのが所得税の「所得控除の抜本的見直し」です。
 具体的には、給与所得控除及び公的年金等控除の水準が過大であることや、こうした所得計算上の控除が適用されない事業所得者等とのバランスも踏まえ、所得計算上の控除を縮減した上で、人的控除を中心として課税最低限を確保することを求めています。また、すべての納税者が一定額まで同一の軽減効果が得られる税額控除方式またはゼロ税率方式(一定の課税所得まで税率をゼロとする方式)への変更も求めています。
 さらに、3番目に要求したのが「中小法人に対する繰越欠損金控除制限及び外形標準課税の不適用」です。業績回復の阻害要因とならないように、中小法人に対しては現行の繰越欠損金の100%控除制度の維持を求めています。
 そのほか、償却資産に係る固定資産税制度について国際競争力の観点からも将来的には廃止を検討すべきであるとしています。また、個人事業者等について、法人番号と同様に運用上の制限が少ない「個人事業者番号」を導入し、その付番を選択的に受けられるようにする必要があるとしています。

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